センチメンタル・ジャーニー sentimental journey

shibuya_igloo2011-03-24

逃げ去る星は
ゆっくり夜空をのぼる
重なる雲は
朝を吐き出している


完全なわたしは
よく冷えた単2を口に
含んで あたたかい
愛を取り戻していた


もうやめた
ひとりで負けるのは
折れ曲がった
海岸線のように


身軽な旅の
終わりにナイフを入れた
レモンの形が
掌に焼きつけられた


わたしの体温が
ゆっくり階段をのぼる
橋の向こうでは
宇宙が手を振っている


もうやめた
ひとりで去るのは
くだけ散った
氷のかけらのように