たそがれさん


少しずつ 僕がバカになったのは
君のせいじゃないよ
あまりにも 長いたそがれが
僕をとらえて 離さないのさ


太陽が 月を反故にしてるのを
ここで震えながら
いつまでも 足を棒にして
僕はこの目で ちゃんと見たのさ


恥をかいた夜に
隠れる闇がないので
行き場のない鳥が
チュンチュンと呟いている


たそがれさん 僕は頑張ってみたよ
夜をやり過ごして
あの娘から 手紙が来るのを
こころ静かに 待っていたのさ


太陽が 月の言うことを聞いて
この世を明け渡し
僕たちの 夢を照らし出す
僕はこの目で ちゃんと見たのさ


君のかいた手紙
溢れる川のようだね
魚は窓の外
おやすみと呟いている