余白に書く write for the blank
昨日の線に
腰かけている
曇った街の
みじかい朝に
体は文字を
飲み干していく
冷たい夢から
目覚めた夜に
刈り取ったばかりの
積み上げた答は
遠くから放たれた矢のように
大きな弧を描いて
わたしの肩を掠めていく
話し忘れて
池に飛び込む
意味が壊れた
今日のわたしが
形を覚えた
言葉の峰に
雲が途切れた
明るい昼に
対岸の屋根から
投げ込んだ光は
余白からこぼれ出た息のように
いくつも渦を巻いて
わたしの川を流れていく